エネルギー起源の二酸化炭素削減

「排出を全体としてゼロ」というのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」※ から、植林、森林管理などによる「吸収量」※ を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。

※ここでの温室効果ガスの「排出量」「吸収量」とは、いずれも人為的なものを指します。
カーボンニュートラルの達成のためには、温室効果ガスの排出量の削減 並びに 吸収作用の保全及び強化をする必要があります。

カーボンニュートラル

地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、世界共通の長期目標

世界的な平均気温上昇を工業化以前に比べて2℃より十分低く保つとともに(2℃目標)、1.5℃に抑える努力を追求すること(1.5℃目標)
今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること
この実現に向けて、世界が取組を進めており、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げています。

なぜカーボンニュートラルを目指すのか

気候危機を回避するため、いまから取り組む必要があります
世界の平均気温は2020年時点で、工業化以前(1850~1900年)と比べ、既に約1.1℃上昇したことが示されています。このままの状況が続けば、更なる気温上昇が予測されています。

カーボンニュートラル
出典:資源エネルギー庁調べ

また日本の平均気温は、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、長期的には100年あたり1.30℃の割合で上昇しています。特に1990年代以降、高温となる年が頻出しています。

カーボンニュートラル
出典:資源エネルギー庁調べ

地球温暖化における影響について、1.5℃と2℃の間には、地域的な気候特性に明確な違いがあると予測されています。
気候変動の原因となっている温室効果ガスは、経済活動・日常生活に伴い排出されています。国民一人ひとりの衣食住や移動といったライフスタイルに起因する温室効果ガスが我が国全体の排出量の約6割を占めるという分析もあり、国や自治体、事業者だけの問題ではありません。

カーボンニュートラル
出典:資源エネルギー庁調べ

将来の世代も安心して暮らせる、持続可能な経済社会をつくるためカーボンニュートラルの実現に向けて、誰もが無関係ではなく、あらゆる主体が取り組む必要があります。